貿易赤字5174億円、7月では過去最大

財務省が22日発表した7月の貿易統計によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5174億円の赤字(前年同月は697億円の黒字)となった。

 赤字は2か月ぶり。赤字額は過去10番目の大きさで、7月としては過去最大だ。

 原子力発電の稼働停止に伴い、火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)の輸入が増えたことや、世界経済の減速を背景に欧州連合(EU)や中国向けの輸出が大きく減少したことが要因だ

 大飯原発福井県おおい町)に続く原発再稼働の見通しは立っていない上、欧州経済の先行きも不透明なままで、当面は赤字基調が続きそうだ

 輸出額は前年同月比8・1%減の5兆3133億円で、2か月連続のマイナスとなった。特にEU向け輸出は、自動車や半導体などが激減し、同25・1%減の5023億円と落ち込んだ。国内景気が減速し始めた中国への輸出も、重機用エンジンや半導体が振るわず、同11・9%減の1兆91億円と2か月連続で減少した。